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70代女性(社会福祉法人理事長)が受傷し相手方保険会社が休業損害を否認した事案につき休業損害を含む130万円を認めた事例

解決事例-福岡・天神の交通事故に詳しい弁護士-

事故と障害の内容

ご依頼者様(70代女性・社会福祉法人理事長)は、自動車を運転して優先道路を走行中、信号機のない丁字路交差点を直進しようとしたところ、左方から右折進入してきた相手車両と衝突しました。その結果、ご依頼者様は頚椎捻挫、腰椎捻挫、背部打撲傷を負い、約3ヶ月間通院しました。後遺障害はありませんでした。

ご依頼の経緯

ご依頼者様は、通院を続けつつも、今後どのように進めたらよいか悩んでおられたところ、相手方保険会社との交渉も進展しない中で、不安を感じておられました。依頼者様は、相手方保険会社が休業損害を認めてくれないと言われ、適正な賠償金を請求したいとのご意向でご依頼になりました。

受任後の活動

  当初、相手方保険会社と示談交渉を試みましたが、双方の主張に大きな隔たりがあったため、やむなく訴訟提起をしました。

 本件の主な争点は①休業損害、②過失割合でした。

①休業損害について

 相手保険会社は、ご依頼者様が社会福祉法人の理事長であり運営する施設の施設長であるため、休業損害は発生しないと主張しました。これは、法人の代表者には休業損害が発生しないという先入観に基づくものでした。資料を提出しようとしても聞く耳も持たない状況でした。
 そこで、当職は、社会福祉法人の定款、賃金台帳等の客観的証拠をもとにご依頼者様が理事としての報酬は支給されないこと、施設長は職員の区分にすぎず、従業員として給与のみが支払われていることを立証しました。
 その結果、裁判所は、当方が主張した休業損害約80万円全額を認定しました。

②過失割合について

 ご依頼者様は、優先道路を走行中、交差点先のコンビニ駐車場に入るため、交差点の手前で左折の合図を出していました。
 そのため、相手方は、ご依頼者様が左折の合図を出しながら直進したため、誤認をさせて事故を引き起こしたのだから、過失割合はご依頼者様20%相手方80%だと主張しました。
 当方は、相手方はご依頼者様の車両の動静を注視することなく交差点に右折侵入したことは重大な過失であり、少なくとも相手方に90%の過失があると主張しました。
 その結果、裁判所は、ご依頼者様が優先道路を走行中であったこと、左方への合図を出したことも考慮してご依頼者様15%相手方85%と判断しました。

結果

裁判所は、ご依頼者様の休業損害をほぼ全額認めた上で、損害額を約130万円と認定した上で、過失相殺後の金額として約110万円を認めました。

解決のポイント

ご依頼者様の最大の目的は、休業損害を認めさせることにありました。
そこで法人の定款、賃金台帳等を丁寧に分析して主張しました。
ご依頼者様と綿密に打ち合わせができたことが、裁判所の認定につながったと考えられます。

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